身体操作がしてみたい ②
先日書いた、外部に影響させる身体操作と違い
次は、内部に訴える身体操作、野口整体の話をする。
野口整体とは、野口晴哉という天才的な整体師が作ったもので、
カーブチさんも勘違いしていたが、骨をゴキゴキ言わせる類のものではない。
野口整体では、背骨を見て人間の状態を判断するのを主としている。
彼が発明した、「愉気」や「活元運動」
また、発掘して体系づけた「体癖」は後々の後継者に大きく影響を及ぼしている。
もともと、霊的な能力があったせいか、人の悪い部分が黒くなって見え、居ても立ってもおられずそこに手を当ててあげると、その人の体調が良くなったのが始まりと言われている。
伝説のひとつとして、野口の妻:野口昭子が執筆した本(回想の野口晴哉)の中でこんな内容があった。
畳に針を寝かせその上に布を三枚しいて、針がどこにあるのかを手の触覚で探す訓練を昭子と野口の弟子たちがしていた時に、晴哉が部屋に入って来た。
晴哉に何をしているのか問われた昭子は、針を探しているんです、と言った所、
「ここにあるじゃないか」と足の指で的確に針の位置を指し示したというのだ。
さらに、昭子が「なぜ、わかるんですか?」と問うと
晴哉にこう言われたと言う。
「なぜ、わからないんだ」と。
なんせそういう風に、人並み外れたすごい人なものだから、例えば整体をしている時に人の心の中の悩みまでつまみとってしまうような事もしていたらしい。
「息子さんにはお金を返したほうがいいですよ」とか、到底本人しか知りえない事を、霊的な感覚なのか経験的な身体の読み取りなのかで、伝え、整体に活かしていたらしく
まあ、弟子にすらマネ出来ないような事をしていたのだ。
そんな、天才がどうにか凡人にもわかるように体系付けたのが、「背中の見方」や「体癖論」であり、もはや神業すぎて、現在既存する野口整体という名前で整体業をしている人たちがどれぐらいの濃度で体得しているのか、定かではない。
もしかしたら、表層的なのかも知れないし、やっぱり野口整体ってすごいな、と感じさせるものなのかもしれない。
はたまた、こんなもんかあ。と日常的な一コマのように納得するのかも知れない。
なにしろ、どこか近くでやっていないものだろうか。
個人的には自分がどういう「体癖」なのか気になるし
「愉気」というものをされている時はどんな感覚になるかも気になる。
何十年前の整体師教えなので、現代にそぐわない部分もあるのかも知れないけれど、一度体験してみたいものだ。
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